
こんにちは、Tiggerです。皆さんサバゲーしてますか?
今回は、ご依頼品のBOLT『AKS-74KS』の分解方法を解説・カスタムを行います。BOLTの電動ガンは強力なリコイルが特徴ですが、耐久性にかなりの難アリ。
そこで、私物のAKS-74Uに施した、セクターカットを軸とする耐久度向上カスタムを提示させていただきました。
電動ガンのセクターカットカスタムは、¥8,800から承っております。ぜひお気軽にご依頼、ご相談いただければ嬉しいです。

GunsmithTigger
【電動ガン】セクターカットカスタム ¥8,800
BOLT AKS-74KSのフロントサイトポストの分解

まずは、ハイダーを取り外します。回り止めのロックピンを押し込みながら、反時計回りに回すとハイダーが取れます。

フロントサイトポスト基部のピンを、ピンポンチを使って2か所抜きます。


先端のイモネジを上下2か所ずつ緩めると、フロントサイトポストが取れます。
BOLT AKS-74KSのハンドガード周りの分解

レシーバートップのボタンを押し込むと、レシーバートップが持ち上がり、連動してアッパーハンドガードが外れます。

ハンドガードリテイナー上部のイモネジを緩めると、ロアハンドガードを取り外せます。
ここのイモネジはネジロックでがっちりと固定されているので、ネジ頭を舐めないように、温めながら慎重に作業しましょう。
BOLT AKS-74KSのリコイルユニットとバレル基部の分解

次に、バレル基部と、それに接続されたレシーバートップを外していきましょう。まず、バレル基部下側のイモネジを緩めます。

上部のプラスネジを外すと、分解できます。ピンが邪魔でドライバーが入りづらいので、レシーバートップを持ち上げてピンを後退させた状態で作業する必要があります。

レシーバートップを分解したボタンを奥の方まで押し込んでから持ち上げると、リコイルユニットがまるごと外れます。

リコイルユニットは、ボルトから伸びた鉄線がピストンと連動する、シンプルな仕組み。金属削り出しなので重量があり、リコイルスプリングも強力です。
BOLT AKS-74KSのバレルの分解・カスタム

フレーム上部のイモネジを緩めると、アウターバレルが取り外せます。ここもネジロックがべったりなので、舐めないように要注意。

バレルユニットは、ホップを最大にした状態でバレル側奥まで押し込んだ後、斜め手前側に引き抜くようにすると取り出せます。

チャンバーは、画像のネジ3か所を外すと左右に分割できます。

ホップアップの押しゴムはH型。硬くて精度も出ていないので、チャンバーパッキンごと交換してしまいます。

インナーバレルを清掃し、車用のコーティング剤で内部を保護します。写真を撮り忘れましたが、アウターバレルとのクリアランスを詰めるために、外周にセロテープを一周巻いています。

チャンバーパッキンと押しゴムは、東京マルイ純正品に交換。気密確保のため、根本に高粘度グリスを塗布してから組み上げます。
BOLT AKS-74KSのメカボックスの取り出し


20㎜レイル下部の穴の中にネジがあるので、外します。

マガジンキャッチ基部のネジを4か所外すと、マガジンキャッチが取れます。

マガジンキャッチの下にネジがあるので、外します。

グリップ底部のネジを外すと、グリップが取り外せます。

セレクター固定ねじをプライヤーで掴み、反時計回りに回して外すとセレクターが分解できます。このとき、セミオートポジションにしておかないと後々詰むので注意しましょう。

このままでも一応メカボックスを取り出せますが、少しでも楽に取り外すために、先にモーターホルダーも分解しておきます。

ここからですが、BOLTのAKはとにかくタイトな設計。始めにメカボックスをガタガタ動かしながら、フレームとの間に少し隙間を作り、配線を逃がしてあげます。

根気よく持ち上げていくと、トリガーが引っかかるので、そこから先はトリガーを引きながら作業する必要があります。

最終的にフレームとメカボックスの間にドライバーを突っ込み、テコの原理で摘出に成功。
完全に取り出すには前部の配線を切断しなくてはなりませんが、戻すのが大変なのでこのままメカボックスを分解していきます。
BOLT AKS-74KSのメカボックスの分解・清掃

画像のネジ5か所と、セクターギアカバーを外すとメカボックスが分割できます。

新品ということもあり、中身は綺麗ですがグリスは最低限。軸受けは固定されておらず、全て取れてしまいました。

洗浄前に、メカボックスの割れ対策のために、ピストンが当たる角にRを付けておきます。

内部パーツを脱脂洗浄後、軸受けを接着しました。
BOLT AKS-74KSのメカボックスの内部パーツのカスタム

続いて、内部パーツのカスタムです。セクターギアのラックギアに掛かる歯を、前側一枚、後ろ側二枚の計三枚カット。

東京マルイと同じカットオフタイミングにすることで、負荷の少ないピストン上死点で止めるのを狙っています。

セクターギアの歯を減らしたことで、ピストンの後退量が減ったのが分かるかと思います。
BOLTのリコイルシステムはピストンに連動するので、後退量が減ればそれだけリコイルショックも軽減され、メカボックスにかかる負担を軽減できます。

シム調整は、スパー下がこすれるため下側多めになりました。

ピストンヘッドとシリンダーヘッドはアルミ製で、メカボ割れの原因になるので樹脂製に交換。ついでに、自作スペーサーでAOE調整もしておきます。

ピストンはリコイルユニットを動かす関係上フルメタルなので、少しでも軽量化するためにベアリングを抜いておきました。

ギア類は東京マルイの高粘度グリス、排気系にはシリコングリスを塗布します。

シリンダーの気密チェック。純正ではないので不安でしたが、まったく問題なし。メインスプリングはセクターカット3枚+ベアリング抜きということで、M110を選定しました。

トリガースイッチ接点には、接点保護グリスを塗布します。

モーターには、自作のSBDを装着しました。これで一旦組み上げ、初速を計測したところ、70m/s台と想定よりずっと低い数値に。

不思議に思ってもう一度分解してみると、ノズル径が3㎜に絞られていたのに気付きました。ドリルで5㎜まで拡張すると86m/s程度で安定したので、カスタム完了とします。
トリガーレスポンスは大幅に改善され、7.4Vバッテリーでの運用も可能に。若干マイルドになったものの、リコイルも十分だとご好評いただきました。

GunsmithTigger
【電動ガン】セクターカットカスタム ¥8,800




