こんにちは、Tiggerです。皆さんサバゲーしてますか?
エアガンの初速は、さまざまな要素によって決まります。今回はその中でも、インナーバレル長とシリンダー容量の比率に注目し、検証していきますよ。
インナーバレルとシリンダーの容量比は、数少ないメカボックスに負担を掛けない初速の調整方法です。ぜひ今回の検証結果を参考に、ご自身のエアガンをカスタムしてみてくださいね!
インナーバレル長とシリンダー容量の計算をするための設定
初めに、インナーバレル長とシリンダー容量の計算をするための、条件を設定します。今回の測定では、0.2gBB弾と0.25gBB弾を、セミオートで10発撃った初速の平均値を求めます。
また、ホップの強さを「ノンホップ」、「適正ホップ」、「強ホップ」の3つに分けて初速の変動も計測していきます。
機種はCYMAのM4のカスタム品を使用。シリンダーとインナーバレルは純正品を使い、以下のような条件になります。
- フルタイプシリンダー
- 内径6.15㎜のルーズバレル
一般的なインナーバレルの内径は6.08㎜なので、ルーズバレルでのセッティングですね。次は、インナーバレルとシリンダー容量を計測します。
インナーバレル長とシリンダー容量の計算方法
それでは、インナーバレル長とシリンダー容量を計算していきましょう。計算方法は円柱の体積の求め方と同じ、「半径×半径×円周率×高さ」です。
今回の場合だとシリンダーの外径が、内径23.8㎜、長さ72㎜。そこからピストンヘッドの厚み6.1㎜と、シリンダーヘッドの厚み6.5㎜を引いて、シリンダーの実質的な長さが59.4㎜になります。
計算すると内径23.8㎜、長さ59.4㎜で、シリンダー容量は約25,234㎣に。
同様に、インナーバレルも計算します。内径6.15㎜、長さ428㎜で、インナーバレル容量は約12,141㎣になりました。
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インナーバレル長とシリンダー容量の比率
インナーバレルとシリンダー容量の容量が計算できましたね。次は、それぞれの比率を計算していきます。
インナーバレル容量12,141に対し、シリンダー容量25,234なので、約1:2となりました。一般的な理想値に近い数値ですね。
次に、インナーバレルをカットし、比率のバランスを崩すとどうなるか実験してみます。
インナーバレル長とシリンダー容量の計算結果(0.2gBB弾)
0.2gBB弾を使って計測した結果は、このようになりました。
インナーバレル長(㎜) | 428mm | 400mm | 350mm | 300mm | 250mm | 200mm | 150mm |
ノンホップ初速(m/s) | 75.0m/s | 66.1m/s | 66.3m/s | 66.9m/s | 70.7m/s | 42.6m/s | 45m/s |
適性ホップ初速(m/s) | 75.1m/s | 70.7m/s | 65.3m/s | 66.3m/s | 70.2m/s | 47.4m/s | 45.3m/s |
強ホップ初速(m/s) | 62.0m/s | 57.3m/s | 55.4m/s | 57.6m/s | 62.9m/s | 43.8m/s | 49.8m/s |
初速は、ノーマルの428㎜が一番高いですね。とはいえ、250㎜までは、あまり大きな変化はありませんでした。
200㎜を切ると、初速はガクッと落ちてしまいますね。しかし、興味深いことに200㎜以下では、ホップを掛けると初速が上がる、という現象が起こり始めます。
この現象を使ったカスタムが、いわゆる「流速チューン」です。流速チューンについてはこちらの記事で解説しているので、興味のある方は見てみてくださいね。
インナーバレル長とシリンダー容量の計算結果(0.25gBB弾)
0.25gBB弾を使って計測した結果は、このようになりました。
インナーバレル長(㎜) | 425mm | 400mm | 350mm | 300mm | 250mm | 200mm | 150mm |
ノンホップ初速(m/s) | 64.9m/s | 64.1m/s | 63.9m/s | 61.6m/s | 63.4m/s | 52.1m/s | 47.5m/s |
適性ホップ初速(m/s) | 62.7m/s | 59.7m/s | 62.8m/s | 61.9m/s | 62.7m/s | 51.7m/s | 47.6m/s |
強ホップ初速(m/s) | 64.7m/s | 47.8m/s | 50.3m/s | 47.9m/s | 55.9m/s | 40.5m/s | 44.5m/s |
こちらも0.2gでの計測と同様、ノーマルの428㎜が一番高い結果に。初速が大きく落ちるのが、200㎜から、というのも同じですね。
しかし、ホップを掛けるほど初速が上がる現象は、150㎜から起こりました。0.25gを使った流速チューンをするときは、インナーバレルをかなり切り詰める必要がありそうですね。
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電動ガンに最適なインナーバレル長とシリンダー容量の比率
今回の検証で、最も効率よく初速を出せるインナーバレル長とシリンダー容量の比率は、やはり「1:2」だとわかりました。
また、インナーバレル長が200㎜のとき、初速が大幅に落ちました。このときの比率が「1:4.4」だったので、容量比「1:4」は超えない方が良さそうですね。
ただ、ホップを掛けると初速が上がる、という現象が起こり始めるのも容量比「1:4」以上から。
比較的初速の減少が少なかった、250㎜のときの比率が「1:3.5」だったので、効率の良い流速チューンをしたい場合は「1:3.5~4」くらいを狙うと良さそうです。
インナーバレル長とシリンダー容量のまとめ
今回は、エアガンに最適なインナーバレル長とシリンダー容量の比率を検証しました。まとめると、このようになります。
- 最も初速が出た比率が、インナーバレル容量:シリンダー容量で「1:2」。
- 「1:2」から「1:3.6」までは、大きな変化は無い。
- 「1:4」を超えると、初速が大幅に落ちる。
- 「1:4」を超えると、ホップを掛けると初速が上がるようになる。
あくまでフルシリンダーの場合ですが、やはり「1:2」が黄金比でしたね。東京マルイのインナーバレルで言うと、大体450㎜前後がベストバランスとなります。
スタンダード電動ガンの中でもよく飛ぶと言われている、東京マルイのM14や89式が、ちょうどこの比率ですね。
加速シリンダーだとまた変わってくると思いますが、おおよそ「1:2」を狙っていけば間違いは無さそうです。
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